メールフォームの最適化を考えた時に、入力項目を減らすというのも手の一つですが、ユーザーの手間を考えた中で「必須項目を減らす」というのも有効な手の一つだと考えられています。
たしかに必須項目がたくさんあるメールフォームの威圧感というのは半端じゃないですよね、見ただけで敬遠してしまう方がいるのも無理はありませんし、私もそのうちの一人です。
でも、そもそもの話「必須項目」って必要なのでしょうか?
必須項目ってなに?
世の中に数あるメールフォームには大抵、必須項目が存在しますよね。
「お名前」だったり「住所」だったり「電話番号」だったり「メールアドレス」だったりと。
例えばECサイトのように商品を送ってもらったり、懸賞などの応募であれば名前や住所などの情報は必要だと思いますけど、これを入力しないユーザーっていらっしゃるのでしょうか?
もし必須じゃなかったから入力しなかったというのであれば、それは意図的ではなくフォームの使いづらさの問題のような気がします。
使いづらさの問題だったとして「必須」なのだから入力しない方が悪いと、企業側が責任を負わないようにしているというのであれば必須にしている理由はわかりますが、それであればその前に使いづらさを改善してあげないといけませんよね。
どちらにしろECサイトなどでは、企業側がその情報を知らなければ顧客が求めているアクションを起こせないから必須にしているというのは理由としてはわかりますし、メールフォームの「必須項目」とは、フォームの送信側(顧客)へサービスを提供するために必要な情報だという意味で、顧客にとって”入力必須な項目”という定義なんですね。
BtoBなどのお問い合わせを得るためのメールフォームでは?
お問い合わせや資料請求のようなメールフォームにも必須項目が存在します。
これも名前や会社名、電話番号、メールアドレスを必須にしているメールフォームが多数存在しますが、これらを絶対に必須にする必要はあるでしょうか?
何かしらのサービスに対して質問があればお問い合わせをしますし、「お気軽に資料請求をどうぞ」となっていれば資料請求もするでしょう。
お問い合わせの返答から納得がいくな、とても親切だなと思えたらサービスの申し込みをしようと前向きに考えますし、その逆に、なんだか返答がトンチンカンだな、不親切だなと思ったらここは無しだなという判断になります。
いいなと思ったら契約をしてもらえますし、ダメだな嫌だなと思ったら契約をしてもらえない、ただそれだけなのに、あえてメールフォームからのファーストタッチの段階で名前や会社名、住所などを必須にする必要があるように思えません。
もちろん名前や会社名を入力する項目があっても良いと思いますし、住所や電話番号を聞いても良いと思います。
ですが必須である必要は全くないのではないかと。
少なからず上記に書いたような必須項目の定義「送信側にとってサービスを受ける上で必要不可欠な情報」には当てはまらず、受信側(メールフォームを設置した企業)がただ単に得たい情報に対して必須としているだけではないでしょうか。
必須にしないことによる考えられるデメリットとは?
名前や会社名などを必須にしないことによるデメリットとして「いたずらのお問い合わせが増える」とか「冷やかしのお問い合わせが増える」という事を考える方も多いと思います。
たしかにそれらのお問い合わせに対応するのも手間や時間がかかるかもしれませんけど、それってそんなに手間がかかることでしょうか?
商談になるなら相手方の会社に出向いて行かないといけないので電車賃もかかり時間も数時間、下手したら一日がかりなんてこともありますので、そこで断られたら手間だったと感じるかもしれませんが、商談になっているならばそれはいたずらでも冷やかしでもなく本物のお問い合わせですよね。
いたずら、冷やかしだったら大抵メール一つで終わることですので、メール一つだけの手間を惜しんでユーザーの利便性を犠牲にするのは企業としての姿勢として疑問に感じます。
ユーザーは必須項目に対して思いのほかズシンと感じている、それであればその心理的な負担を軽減させてあげるのは情報を受け取る側からすると努力すべき点かと思います。
必須項目がないメールフォームで大丈夫なのか?
実は弊社のチャット型メールフォームHospiiには必須項目の設定はございません。
なぜかと言えば、Hospiiはコンバージョン=お問い合わせを効率よく獲得するためのメールフォームだからにほかありません。
EFO(エントリーフォーム最適化)の一つに「必須項目をなるべく減らせ」というものがありますが、必須項目の必須ってなんだ?それならば必須項目って要らないんじゃないか、必須項目って企業側が都合よく情報を取得するための言い訳に過ぎないのではないか?との考えにたどり着きました。
別に匿名でのお問い合わせでもいいじゃないか、でたらめの電話番号での資料請求でもいいじゃないか、どちらにしろ契約をしてくれる、サービスを購入してくれるお客様は私たちの提供しているサービスを気に入って申し込みをしてれるのだから、心理的な負担になる必須項目やお客様の本気度を試すための必須項目、さらに言えば追客するための見込み顧客情報なんて必要ないじゃないかと。
私たちは様々な企業様にHospiiを導入していただいていますが、必須項目なんてなくても皆さんきちんと入力をしてくれますし、いたずらや冷やかしのお問い合わせが増えたなんてことは聞いたことがありません。
これがすべての答えではないでしょうか。
まとめ
何気なく作るメールフォームに、大体どの企業もこの部分は必須項目にしているからという理由だけでメールフォームの必須項目を設定していたならば、この機会に必須項目の部分を見直してみてはいかがでしょうか。
送信側にとって必要不可欠な必須項目であれば良いですが、そうでないならばその必須項目があることはユーザーにとってマイナスにこそなれプラスにはなり得ないという事をよく考えてみて下さい。
弊社のチャット型メールフォームHospiiは一問一答のチャット型ですが、実はここに必須項目が無くても成り立つ秘密が隠されています。
チャット型で一問一問質問が出てくるため、従来型のメールフォームのように必須じゃないなら飛ばすとか記入なしみたいな選択が出来ないようになっているからです。
もちろんでたらめを書いたりすることも出来ますけど、先述したようにでたらめだったとしても特に問題はないように思っていますし、皆さん意外ときちんと記入してくれたりもします。
「必須」と赤文字が並ぶ従来型のメールフォームよりは心理的にもハードル高く感じずに進んでもらえるチャット型メールフォームHospii、ぜひ導入をご検討ください。
株式会社アイエムシー 大塚雅智