Webフォームの成否を決める「おもてなし」の力：離脱を防ぎコンバージョンを最大化する戦略

Webサイトにおけるコンバージョン（CV）獲得の最終局面で、多くの企業が直面するのが「フォーム離脱」です。従来のメールフォームは、質問事項が羅列され、ユーザーにとって「なんだか味気ない」と感じさせることが多く、これが離脱の大きな原因となります。

このボトルネックを解消し、コンバージョンを最大化するために不可欠なのが、**「おもてなし」の精神**をフォーム設計に導入することです。

1. EFOにおける「おもてなし」の定義

フォームの離脱率を削減し、お問い合わせ数を増やす戦略は、単なる機能改善に留まりません。ある調査によれば、フォームの離脱率を削減する要素は、**「御社らしさ」** ✕ **「弊社のシナリオ力」** ＋ **「おもてなし」** の組み合わせであるとされています。

この「おもてなし」は、Webマーケティングの専門知識を持つ企業が、老舗をテーマにしたメディア運用などを通じて気付いた**「おもてなし・愛され方」のポイント**を反映させることで実現されます。これは、ユーザーに寄り添い、安心感と快適な入力体験を提供する戦略です。

2. 「接客」の再現による離脱率の劇的改善

最も効果的な「おもてなし」は、**実際の接客**をオンライン上で再現することです。

従来のフォームとは異なり、ユーザーと**対話をしながら「お問い合わせ」ができる次世代型メールフォーム**は、この接客体験を提供します。

• 離脱率の削減： 実際に接客をしているかのようにユーザーに寄り添って対話をしていくため、ユーザーの心理的な負荷が軽減され、結果として**離脱率が減ります**。
• お問い合わせ数の増加： 丁寧な質問の仕方により、自然なやりとりでお問い合わせ入力ができるため、**お問い合わせ数も増えていきます**。

これにより、味気ないと感じられがちな従来のメールフォーム（Hospiiなどのチャット型メールフォームが登場する前）とは一線を画す、親切な入力体験を提供することが可能になります。

3. おもてなしを最大化するシナリオと検証

「おもてなし」の力が最大限に発揮されるためには、その企業のサービスや人柄に違和感を与えないよう、**「シナリオ力」**を駆使して設計する必要があります。

• 企業の個性を活かしたシナリオ

  企業側は、しっかりと打ち合わせを行い、サービスに違和感を与えず、御社の人柄を活かせるよう、フォームのシナリオを設計することが重要です。このシナリオは、女性専用フィットネスジムの体験受付、リクルートサイトの採用応募フォーム、無料説明会の申込フォームなど、様々な場面で**自由に設定することが可能**です。

• A/Bテストによる継続的な最適化

  最高の「おもてなし」の形を追求するためには、検証が欠かせません。広告やデザインと同様に、フォームの設計にもA/Bテスト機能を活用することが推奨されます。複数の**おもてなしシナリオ**を用意し、その中で**よりユーザーが満足している（問い合わせ効果の高い）シナリオ**を作ることが、コンバージョン最大化への近道となります。このA/Bテスト機能は2021年8月15日に実装されるなど、継続的な機能改善が行われています。

まとめ：おもてなしが導くコンバージョン最大化

Webフォームにおける「おもてなし」は、単なる親切心ではなく、**コンバージョン数の最大化を目指す**ための戦略的な要素です。企業の人柄やサービスとの親和性を高め（相乗効果）、マーケティングのノウハウを活用し、そして「おもてなし」のポイントを導入する（相乗効果）こと、これらが機能しあうことで、EFOは成功へと導かれます。ユーザーに寄り添った対話型の体験こそが、離脱を防ぎ、最終的な成果へと結びつくのです。